全部、出します

濱風商事 加藤さま・佐瀬さま・松岡さま・丁さま

澤田のAI環境を、
数字ごと隠さず出します

「AIをどこまで business に組み込めるのか」の実例として、費用も、動いていないものも、弱点もそのまま置きます。数字はすべて 2026-08-04 時点の実測で、見積もりや理想形ではありません。

Summary

月5万円・自動タスク40本。ただし自動処理の96.5%は、安いモデルで回している

規模ではなく「どこにお金を置いていないか」が設計の中身です。

約5.0万円/月
うち 93% は2社のサブスク
Claude と ChatGPT。残りは音楽生成・常駐サーバー・X の契約
40
稼働中/全45本のうち
人が起動しない定期処理。朝6:00から夜23:30まで
96.5%
811回 ÷ 840回(60日間)
自動処理のうち、安いモデルで済ませている割合

Structure

環境は4層。お金で買えるのは上3層で、価値があるのは一番下

①〜③は契約すれば手に入ります。④は時間でしか作れません。

1

指揮する層 — 考える・段取りする

Claude Code 全体の指揮・設計・対話(主= Fable 5/副= Opus 5)
Codex(Sol) 相談役・反対意見役。「その計画の穴はどこか」を潰す
↓ 仕事を割り振る
2

実行する層 — 手を動かす

Terra/Luna 実装・機械作業 Sonnet/Haiku 日本語の量産
Grok X内の一次情報検索 ローカルAI 書き起こし・音声・画像
↓ 記録する/↑ 読み込む
3

自動で動く層 — 人が起動しない

定期タスク 40本(朝6:00〜夜23:30)/スクリプト 580本
↓ すべてがここに溜まる
4

覚えておく層 — 忘れないための土台 (ここが本体)

記憶 234件(好み・失敗・決定)/ルール 12本(やってはいけないこと)/教訓 171行
Obsidian 36,747ファイル(設計・議事録・調査・作業ログ)

濱風でいえば、Wiki と stop-ai-slop-jp と hook が④に当たります。そこは既にお持ちです。足りていないのは「集める仕組み」と「作る仕組み」で、そこはうちの資産がそのまま接続できます。

Cost

月5.0万円のうち93%は2社。業務の本体は従量課金に乗せていない

サブスクは予算が読める。従量課金は放置すると青天井になる。だから重い処理は全部サブスク枠の中で回しています。

Claude 62%
ChatGPT 31%

右端の細い3本は Suno 3% / X Premium 2% / Cloudflare 2%。棒の長さは実際の金額比です。

サービスプラン月額何のために払っているか
ClaudeMax約31,000円
$200
指揮役そのもの。skill・記憶・ルールが全部この上に乗っている
ChatGPT上位(Codex込)約15,500円
$100
作業役と反対意見役。実装の大半と敵対レビュー
SunoPro約1,550円
$10
BGM生成(コンテンツ制作レーン)
X Premium約900円長文投稿 + Grok の X検索がここに含まれる
CloudflareWorkers Paid約775円
$5
秘書AI(OpenClaw)の常駐先
AI専用の小計約49,700円+ X API 従量(実質ゼロ/上限3,000円)

1ドル=155円で換算。ほかに Google Workspace(約1,100〜1,600円/プラン未確認)がありますが、これはAI専用ではなく事業所の業務基盤です。
この表に入っていない費用が1つあります── 全部を動かしているPC1台の電気代です。既に持っていたPCなので初期費用はゼロですが、動かしっぱなしの電気は毎月かかります(実測していません。この構成で月1,000〜2,000円程度の見込み)。なぜPCを1台動かしっぱなしにしているのかは、後半の Foundation の節に分けて書きました。

お金がかかっていないのに効いているもの

ものなぜ無料か
Grok の X内検索X Premium(900円)に含まれる認証枠を使用。別途のAPI従量課金を払っていません。X の一次情報を毎日取っても追加費用ゼロ
音声の書き起こしWhisper を手元のPCで実行。外部に音声を送らないので、顧客情報が入っていても安全
ナレーション音声Irodori-TTS(無償のOSS)をローカルで。ポッドキャストの声
画像生成手元のGPUで。クラウドの画像生成に払っていません
Claude の追加課金サブスク枠内で完結。追加クレジットの使用額 0円(実測値)。週の使用率も27%で上限に当たっていません
⚠ 正直に書きます。うちの上限装置は、まだ不完全です。
従量課金の使いすぎを止める仕組みは作りましたが、数えているのは「投稿する側」だけで、「読む側(投稿の取得・反応の計測)」が対象外でした。リクエスト数でいうと投稿系は全体の 2.2%にすぎません。つまり97.8%が野放しです。いま直しています。
濱風で同じものを作るなら、最初から「読む側も数える」設計にしてください。

Routing

賢いモデルは指揮と判断だけ。手を動かす作業は安いモデルに降ろす

賢いモデルは高い。ただし降ろしすぎると品質が落ちるので、境界を決めています。

仕事の種類担当なぜそこか
設計・骨格づくり・最終裁定Fable 5 → Opus 5一番賢いモデルは、一番戻れない判断に使う
反対意見・計画の穴つぶしSol(GPT-5.6)論理と実装の指摘が強い。サブスク枠内なので遠慮なく何度でも呼べる
実装・調査(普通の難度)Terra中位モデルで足りる。ここを賢いモデルにすると無駄
大量の機械作業Luna最速・最安。品質差が出ない領域
日本語の文章Sonnet/Haiku目隠しテストで Claude が優位だった(ただし絶対ではない)
X の一次情報GrokX内検索は Grok にしかできない。X Premium に含まれる
高いリスクの判断fusion(複数AIに名前を伏せて解かせ突き合わせる)1社のAIだけだと、自信満々の間違いに気づけない

実際の使用比率(過去60日・840回の実測)

Codex(Terra/Luna)=安い側567回  68%
Claude Haiku =安い側244回  29%
Claude 上位モデル29回  3%

成功率 96.9%。「賢いモデルを常用しない」は方針だけでなく、実測でもそうなっています。
ChatGPT の上位プランには Codex が含まれます。佐瀬さん・松岡さんが自分の成果物に自分で反対意見をかけられるようになるのが、いま濱風で一番効く一手だと考えています。

Daily

朝6時から夜23時半まで自動で動く。ただし外に出す判断は必ず人が押す

06:00-09:30朝|判断材料をそろえる
06:00KPI集計
06:30X のブックマークを取り込む
07:10今日の情報ブリーフ — ニュース+作業履歴+ブックマークからAIが4段階で選別し、上位だけ届ける
07:30朝ブリーフ/ポッドキャスト生成
08:00福祉ニュース収集
09:00会議の書き起こし同期
11:00-18:30日中|出す・拾う
11:00X投稿の生成
12:00投稿案を提案(ここで人の承認を待つ)
20分毎承認済みのものを配信
15分毎受信箱の巡回
20:15-23:30夜|集める・守る
20:15Webフィード収集
20:45AI企業の一次情報を取得
22:00その日の作業ログを保存
23:00ハーネス健康診断 — 自動処理が壊れていないか点検する
23:30バックアップ
設計上の要点は1つだけ ── AIは「集める・作る・提案する」まで。外に出す判断は必ず人が押す。

X への投稿も note の記事も、AIが下書きまで作って Discord に投げ、承認ボタンを押さないと世に出ません。濱風の「Wiki化は人間が明示指示した時のみ」と同じ思想です。

Inventory

道具は38本、自動処理は45本。ただし2本は失敗したまま動いている

自動化は「作った時」ではなく「落ちた時に気づけるか」で価値が決まります。

分類主なもの・中身
AIが使う道具(skill)
=濱風の /ingest-news と同じもの
38 指揮・運用7/調査・評価6/制作12/業務8/保守5。濱風で今すぐ効くのは visual(図解・資料の生成)で、濱風の DESIGN.md を読ませるだけで動きます
記憶
AIが毎回読む事実
234好み130/進行中の案件67/参照先22/本人の属性15
ルール12「削除せず退避する」「証跡なしに完了と言わない」など、破ると止まる制約
教訓171行一度やらかしたことを二度やらないための蓄積
スクリプト580収集・生成・配信・点検
Obsidian36,747設計・議事録・調査・セッションログ(うち自動生成8,727/セッション記録4,204)

定期タスク45本の内訳(実機を直接照会)

正常に動いている36本
常駐(動きっぱなし)2本
失敗したまま(原因は判明済み・未修正)2本
意図的に停止中(役目が終わった・重複していた)5本
失敗2本を隠さず載せている理由があります。
うちの実測では、42本のうち失敗通知が飛ぶのは4本だけでした。残りは落ちても誰も気づきません。
濱風で自動化を作るときは、本体より先に「落ちたら誰にどう伝わるか」を決めてください。作るのは簡単で、気づく仕組みは後回しになります。

Foundation

Cloudflare では「AIそのもの」は動かない。
だからPCを1台、動かしっぱなしにしている

加藤さんからいただいた「クラウドフレアの常駐サーバーって、その上で LLM 動かせる認識ですか?」への回答です。

半分 Yes、半分 No です。うちは実際に Cloudflare Workers の上で秘書AI(OpenClaw)を動かしています(月$5)。ただし、そこで動くのは「AIを呼び出すプログラム」であって、「AIそのもの」ではありません

Cloudflare の上で

  • プログラムを24時間動かす … できる
  • Discordの受け口になる … できる
    PCが落ちていても受けられる
  • サブスクで契約したAIを使うできない
  • AIを使うなら APIキー=使った分だけ従量課金

手元の常時起動PCで

  • プログラムを24時間動かす … できる
  • Discordの受け口になる … △ PCが動いている間だけ
  • サブスクで契約したAIを使うできる
  • AIの課金は サブスクのまま(追加ゼロ)

Claude Code や Codex は「端末で動くソフト」で、サブスクの認証がその端末に紐づいています。クラウド上のサーバーからは、そのサブスクを使えません。
だから澤田は事業所のPCをサーバーにしました。順序は「①最初は Cloudflare に常駐サーバーを置いた → ②固定費を減らすため定期タスクを全部PCへ移した → ③Cloudflare は"外からの受け口"だけ月$5で残した」です。

スマホClaudeアプリから指示
Discord承認・通知
Cloudflare Workers / 月$524時間の受け口。PCが落ちていても受信できる
常時起動PC — ここでAIが実際に考える定期タスク45本 / 測定時点で4日15時間 連続稼働
サブスクのまま使える=追加課金ゼロ
自動で保存Obsidian/Notion/Git
Discordに提案人が承認 → 実行

効き目が一番大きいのは、実はスマホです。Claude Code にはリモート操作の機能があり、PCで起動したセッションにスマホのアプリから接続できます。処理はPC側で動き続けるので、PCを持ち歩かなくても、移動中や外出先から今までの作業のほとんどを指示できます。

加藤さんの構想への回答 ── 境界はどこにあるか

「チャットの取り込みだけは GitHub Actions でいけそう。そこから Wiki への取り込みだけは LLM でスキル実行しないといけない」── この見立ては正しいです。

工程Actions だけで足りるか理由
チャット履歴を取ってくる足りる単なるデータ取得。AIは要らない
日付ごとに切って保存する足りる同上
Wiki用に整形・要約する足りないここでAIが要る。Actions から呼ぶとAPIキー=従量課金
承認して Wiki に入れる足りるDiscordのボタンで受ければよい

「勝手に毎日動いて、Discordで承認するだけ」をサブスク内で実現しようとすると、常時起動のPCが1台要ります。逆に、APIの従量課金を払ってよいなら Actions だけで完結させることも可能です。どちらを選ぶかは月にどれだけ処理するか次第です。

⚠ ひとつ注意です。うちの「毎日動いてDiscordで承認だけ」は、実際に事故を起こしました。
承認の受け取り側がエラーを黙って握りつぶしていて、承認しても永久に検出されない状態が続きました。承認フローを作るときは、「承認が届かなかった時に気づけるか」を必ずセットで作ってください。

うちの実物(1台の中身)

CPU
Intel Core i7-9700(2019年の製品)
メモリ
16GB
GPU
NVIDIA RTX 2080(2018年の製品)
ストレージ
476GB(386GB使用・残り91GB
連続稼働
4日15時間(測定時点)
中で動くもの
定期タスク45本/秘書AIの常駐(2日連続)/書き起こし・音声合成・画像生成

新品のハイエンドではありません。7〜8年前の部品構成です。ただしGPUがあることには意味があります。書き起こし・ナレーション音声・画像生成が手元で無料で回るのはGPUのおかげで、無ければその分はクラウドの従量課金に変わります。

濱風で置き換えるなら(全員 MacBook 前提)

MacBook は持ち歩く前提の機械なので、そのままでは常駐に向きません(閉じると眠る)。選択肢は3つです。

やること初期費用向く場面
Aいま使っていない MacBook を1台、電源につないで置きっぱなしにする0円まず試すならこれ。うちも「使わないPCをサーバーにした」口です
BMac mini を1台、事務所に置く要確認
現行はM4/16GB/256GBから。整備済製品ならさらに安い
本命。小さく静かで、会社の資産として置ける
C常駐を持たず、GitHub Actions + API課金で割り切る0円処理量が少ないうちは合理的。増えると従量課金が効いてくる

macOS はむしろ有利です。澤田の環境は Windows の上に Linux を載せた二階建てですが、Mac は最初から中身が UNIX なので、その手間が要りません。Claude Code も Codex もそのまま動き、定期実行の仕組みも標準で入っています。

設定で気をつける点は3つです。
スリープさせない設定が要ります(機種とOS版で作法が違うので、実機で1日動かして確認)
停電や再起動のあと自動で復帰するようにする。やらないと、気づかないうちに数日止まります
「誰のPCか」を最初に決める。個人所有のノートを常駐にすると、その人が持ち出した瞬間に全部止まります。会社の資産として1台置くのが、濱風の「澤田不在でも回る」という完成条件と合います

これは、うちの弱点の物理版でもあります。この環境は澤田1人しか回せず、PCも1台しかありません。濱風では最初から「会社の機械・複数人が触れる」形にしておくと、うちと同じ弱点を持たずに済みます。

For Hamakaze

持っていって効くのは5つ。逆に、真似しないでいただきたいものが3つあります

そのまま持っていって効くもの

1

ChatGPT上位プランの Codex で、自分の成果物に反対意見をかける

濱風の最大の痛み「非エンジニアがレビューをやりきれず、AI出力を正とせざるを得ない」への直接の解です。追加費用はかかりません(既にお支払いのプランに含まれます)。

2

業務の本体を従量課金に乗せない

サブスクは予算が読めます。従量は放置すると青天井。うちは重い処理を全部サブスク枠に寄せ、従量部分には上限装置を挟んでいます。

3

X Premium をお持ちなら、Grok の X検索が追加費用なしで使える

競合・市場の一次情報が取れます。/ingest-news /scout の材料になります。

4

「AIは提案まで、実行は人が押す」を最初に決める

後から足すと必ず抜けます。濱風は既にこの思想をお持ちなので、あとは自動化を足すときに崩さないだけです。

5

書き起こしはローカルで回す

対面商談・電話の録音を外部に送らずに文字にできます。顧客機密に強く、費用もゼロです。

6

常時起動のマシンを1台、「会社のもの」として決める

「毎日勝手に動いて、Discordで承認するだけ」をサブスク内で実現する条件です。個人のMacBookを常駐にすると、その人が持ち出した瞬間に止まります。まずは使っていない1台を置きっぱなしにするところから。

むしろ真似しないでいただきたいもの

ものなぜ
定期タスク45本これは積み上がった結果で、最初から要るものではありません。1本ずつ、1週間動かして効果を見てから次にしてください
skill 38本同じです。濱風は既に16本お持ちで、それで足りています。増やすほど壊れやすくなります
月5万円の構成うちは個人の発信レーンを持っているから成り立つ額です。濱風は「Codexを配る」だけで、当面の効果の大半が取れます

Weakness

うちの弱点も出します。外部AIに隔離状態で評価させた、忖度なしの指摘です

弱点内容濱風での回避策
単一障害点この環境は澤田1人しか回せません。倒れたら止まります最初から2人以上が触れる形に。「澤田不在でも回る」を完成条件にしています
複雑さが制御を超えかけている45本のタスク・580本のスクリプトは、本人でも全体を把握しきれません数を増やす前に「落ちた時に気づく仕組み」を。増設より点検
効果測定が内輪の数字「品質が上がった」の根拠が自分の環境の観測値です濱風の実案件20〜30件で目隠し比較をして、初めて外に出せる数字になります
上限装置が未完成実コストの一部しか見ていません(前述)最初から全部の呼び出しを数える設計にしてください

Sequence

いきなりこの規模にはなりません。実際の順序はこうでした

01

手で使う

対話でAIに相談するだけの時期

02

繰り返しを型にする

よく頼む仕事を手順書にする

03

記憶を持たせる

好み・禁止事項・失敗をファイルに残す

04

自動で走らせる

まず1本だけ自動化する

05

壊れを検知する

落ちたら気づく仕組みを足す

緑=濱風が既にお持ちの段(16本のコマンド、Wiki、stop-ai-slop-jp、hook)。
赤=ここを先にやると「動いてるのに成果ゼロ」が起きます。うちは実際に、動いてはいるが成果が貯まっていないタスクを抱えています。

足りていないのは「集める仕組み」と「作る仕組み」。
そこは、うちの資産がそのまま接続できます。

具体的な接続先・順序は別紙「05-濱風-AI導入パック設計と資産マッピング」にまとめています。