濱風商事さま / 澤田

ベンチマーク実測レポートBENCHMARK FINDINGS — 2026.08.13

8月13日に、umamill さまと Metoree のサイトを、実際に開いて中身まで調べました。 そのうち1件は、前にお伝えしていた内容を訂正するものです(umamill さまとの検索面の話)。 次回の定例の3番の設問が、これで変わります。あわせてZenMarket の検索の仕組みも実物で確認しました(4番)。 調べられなかったことは、最後に正直に並べています。

1【訂正】umamill さまとは、商品ではぶつかりません

前回の内容を訂正8月9日の時点では、「商品情報をいただいてそのまま載せると、同じ説明文が両社のサイトに出て、Google はどちらか一方しか表示しません」とお伝えしていました。 今回 umamill さまのサイトを実際に調べたところ、この心配は、条件つきでしか当てはまらないことが分かりました。

理由 — umamill さまのサイトは、Google から日本語版しか見えていません

調べたこと結果
言語を切り替えると、ページの住所(URL)は変わるか変わりません。同じ住所のまま中身だけ切り替わる作りです
「この言語の版はこちら」と検索エンジンに教えるタグ(hreflang)1つも入っていません
サイトの地図ファイル(sitemap.xml)ありません

この3つがそろうと、検索エンジンからは日本語版1つしか見えません。 英語表示が用意されていても、英語で検索した海外のバイヤーには、umamill さまの商品ページは出てきません。

つまり、濱風さまが英語で商品を出すかぎり、同じ商品でも検索でぶつかりません。
ぶつかるのは、日本語の説明文をそのまま載せた場合だけです。

⚠ ただし「今は」です。umamill さまが今後この設定を整えれば、状況は変わります。 役割分担そのものは、やはり決めておく必要があります。ただし話し合う中身が、商品から記事へ移ります(次の2番)。

2ぶつかるのは商品ではなく「記事」でした

umamill さまは、商品のサイト(umamill.jp)とは別に、記事専用のサイト(umamill.com)をお持ちです。 そちらの地図ファイルを調べたところ、載っているのは記事だけで、商品ページは1件も入っていませんでした。

英語の記事10本の内訳(原題そのまま・すべて米国市場向け)

濱風さまが「カテゴリの解説+規制の記事」で検索を取りにいく計画なので、ここは正面から重なります。 とくに島崎酒造さまの日本酒は、上の2本目とそのまま重なります(8月9日の時点では「重なりませんか」とお尋ねしていましたが、重なることが確定しました)。

Q. 記事を、umamill さまとどう分けましょうか。
候補は3つです。①国で分ける(umamill さま=米国/濱風さま=別の国)/ ②役割で分ける(umamill さま=米国側の輸入実務/濱風さま=商品の選び方・仕様の比較・日本側の輸出実務)/ ③深さで分ける(濱風さまは1カテゴリを深く掘る)

ご参考:交渉のときに使える材料が2つ増えました

3Metoree — 真似すべき作り方が5つ見つかりました

佐瀬さんに挙げていただいた Metoree について、今回は「事業のやり方」ではなく「サイトの作り方」を調べました。 3つのカテゴリページ(真空ポンプ/コンプレッサ/ドライポンプ)を実際に取得して比べています。

見つかった作り方実測した中身
解説文は「上に抜粋・下に全文」同じ解説を、ページ上部に約330字の抜粋、商品一覧の下に約3,400字の全文で置いています。「もっと見る」は別ページに飛ばさず、同じページの下へ移動するだけです
2ページ目以降は検索に出さない「次のページ」を三重に潰しています。①2ページ目は1ページ目を正規ページとして指す ②ページ送りのリンクすべてに追跡しない印(実測382件)③2ページ目では解説やレビューが消える
凝った技術は使っていないカテゴリページにも商品ページにも、検索エンジン向けの構造化データ(JSON-LD)は1つも入っていません。あるのは企業ページの星評価だけ。9,634カテゴリの規模でこれです
住所(URL)は平たく、階層はパンくずでカテゴリの住所は1段だけ(/categories/真空ポンプ/)。大分類は住所に含めません。後からカテゴリの親子を組み替えても、住所が壊れません
解説の見出しをテンプレート化全カテゴリで「〇〇とは → 使用用途 → 原理 → 選び方 → 使い方」と同じ骨格。書き手が変わっても品質が揃い、翻訳もしやすくなります

佐瀬さんへの質問が、1つ半分ほど解けました

8月9日に「海外版の解説文は翻訳の流用ですか、書き下ろしですか」とお尋ねしていました。 フランス語版を取得して日本語版と並べたところ、見出しの構成が完全に一致し、本文の番号付きの並びも一対一で対応していました。 → 翻訳の流用と考えてよさそうです。

あわせて、日本語版と海外版が、検索エンジン上ではつながっていないことも分かりました (日本語版には言語を教えるタグが1つも無く、フランス語版には独・英・西・仏の4本だけで日本語が入っていません)。 海外版は、日本版の資産を引き継がずに、ゼロから積み直している可能性があります。 → 「海外版で収益は出ているか」は、引き続き佐瀬さんにしか分からない部分です。ぜひ伺いたいです。

4ZenMarket の検索の仕組みを、実物で確認しました

当日中に確認「英語で検索すると日本語に変換して探してくれる」という仕組みを、 実際の画面で確認できました(この文書の初版では「未確認」としていた箇所です)。

画面に出ていたもの

英語で yuzu kosho と検索すると、結果の上にこう出ます。

表示意味
Showing results for 「ゆず 胡椒」日本語に変換した語で探しています、という表示。押すと日本語の検索に移ります
Search instead for 「yuzu kosho」変換をやめて、元の英語のまま探し直すための逃げ道。これがあるので、変換が外れても行き止まりになりません

濱風さまの需要データにとって大事なのはここです。元の英語の語は、商品へのリンクすべてに残されていました。 つまり「海外のバイヤーが実際にどの言葉で探したか」を取りこぼさない作りになっています。これは需要エンジンでもそのまま採ります。

一方で、真似してはいけない点も1つ見つかりました

でたらめな文字列(zzzqqqxyz123)で検索してみたところ、「見つかりませんでした」とは出ず、 まったく無関係な商品(女性用スカーフ・麦わら帽子など)が並びました。

ZenMarket は買い物客を手ぶらで帰さないために、0件をなくす作りにしています。
しかし濱風さまの目的は「何が探されているか」を知ることなので、これは逆効果です。
探されたのに無かったもの=次に仕入れる候補。ここは0件を0件のまま記録する作りを守ります(すでにそう実装済みです)。

なお、変換の精度には限界もありました。yuzu kosho は 「ゆず 胡椒」(2語に分けたひらがな)に変換されており、 「柚子胡椒」という1つの調味料の名前にはなっていません。結果的に柚子胡椒の商品は出ていますが、 言葉の意味を分かって変換しているわけではないということです。濱風さまで同じ仕組みを作るときは、 翻訳だけでなく、商品用語の辞書をセットにする必要があります。

5調べられなかったこと(正直に)

調べられなかったこと理由
umamill さまの商品総数・カテゴリ総数の現在値サイトの地図ファイルが無く、機械的に数えられません。「6,800商品超・1,900メーカー超」は先方の公表値です
Metoree のサイト地図の構成公開されていません(検索エンジンへ直接送っているとみられますが、これは推測です)
umamill さまがメーカーさまとどう許諾を取っているか契約の中身は外から読めません。提携のお話の際に伺えるとありがたいです

この調査でやったこと

澤田 / 2026年8月13日 実測。数字と原題はすべて、実際に取得したページから写しています。 推測で埋めた箇所はありません。分からなかったものは4番に並べています。